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2010年5月27日 (木)

[私学の伝統をつなぐもの、受け継ぐもの]~城北高、中村高バレーボール部が、都ベスト8。念願の関東大会へ!

5月の連休を挟む土・日・祝日には、中高のスポーツ各種目の地区大会や都道府県大会が行われた。

そうしたなか、男子は4月25日〜5月2日、女子は5月9日〜16日にかけて行われた東京都高校バレーボールの関東大会予選で、男子の城北高、女子の中村高が都ベスト8に進出。6月に行われる関東大会への出場を決めた。

都内屈指の進学校でもある城北高バレーボール部は、かつてインターハイ1回、関東大会10回出場の記録を持つ古豪。しかし最近では、全国トップレベルの実力校として知られる東洋高、東亜学園高、駿台学園高をはじめ、早稲田実業、安田学園、東海大菅生などの強豪校が常に鎬を削る東京都で、上位進出することは難しかった。

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▲都大会2日目の4月29日。ベスト8への進出と関東大会出場を決めて喜びをわかち合う城北バレーボール部のメンバー。

しかし、現総監督の大塚敏宏先生を筆頭に、顧問の先生たちによる中高一貫した指導と部員の努力で関東大会出場をめざしてきた。

昨年の関東大会予選でも都ベスト16まで進出。東京都からは12校(今年は14校)が出場できる関東大会への出場権をかけて順位決定戦に挑んだが、惜しくも紙一重の差で関東大会への切符を逃した。そうした部員やOBの悲願をかけて挑んだ今年の予選大会では、みごとベスト8に進出。その瞬間に関東大会出場を確定させた。

一方、女子では、この数年、進学校としても成長著しい中村高が、やはりベスト8まで進出。11年ぶりの関東大会出場を決めた。

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▲監督の鈴木剛先生の熱心な指導のもと、完全中高一貫校ながら関東大会への出場を決めた中村高バレーボール部。

この中村高女子バレーボール部は、昭和の初期から30年以上に渡って黄金期を築き、太平洋戦争を挟んで公式戦149連勝、全国優勝30回を打ち立てた、女子バレー界の超名門校。日本の女子が世界を制する基盤をつくってきた存在であり、その後も度々、全国大会へと駒を進め、上位まで進出する活躍を見せてきた。

しかし、1991(平成3)年の中学校再開を期に、中高一貫の進学校としての教育の充実と発展をめざすなか、伝統の女子バレーボール部はしばらく、全国レベルの活躍からは遠ざかっていた。

その後、2006年に同校は“中高一貫化”宣言。2009年からは高校募集を停止して「完全中高一貫校」としての新たな歩みを進めてきた。そうした進化のもとでなお、今回バレーボール部が、かつての伝統をつなぐような活躍を見せてくれたことが嬉しい。

現在の高校女子バレーボールの東京勢は、男子以上に強豪揃い。下北沢成徳高、文京学院高、共栄学園高、八王子実践高は、いずれも全国大会で常に上位に進出、優勝も狙える名門校。さらに実践学園、駿台学園など、全国大会出場経験もある実力校がひしめくなかで、ベスト8の一角に食い込むことは並大抵のことではない。今回、ベスト8進出をかけての一戦も、フルセットのジュースで、先にマッチポイントを取られてからの逆転勝ちで勝利を収めたという。

このときの様子を、今春4月から同校の校長に就任したニューリーダー・梅沢辰也先生は、同校ウェブサイトのなかのブログ「チャンネル校長室」で、「試合終了後、コートサイドでは選手、監督が抱き合い、そして涙。結果が全てでないことは分かっている。しかし、たてた目標は達成してほしい。『がんばれ中村生』できると信じて」とコメントしている。この梅沢先生も、かつて中村高バレー部を全国大会へ導いた指導者。いまは立場と役割は違っても、同校の伝統を受け継ぐ女子バレーボール部の生徒の“熱い思い”を後押しする気持ちに変わりはないだろう。

その高校バレーボール関東大会は、6月5日(土)・6日(日)、男子は東京・町田市、女子は群馬・前橋市で開催される。城北高、中村高をはじめ、私立中高一貫校の活躍が楽しみだ。

【初出:NettyLandかわら版2010年6月号】
(北 一成)

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●お詫びと訂正
5月末に発行された「Netty Landかわら版」2010年6月号P19の「HOT NEWS/Sports」の文章の末尾、「高校バレーボール関東大会は、6月5日(土)・6日(日)、今年は東京の町田市で開催される」という開催地の記載に、一部間違いがありました。
正しくは、「男子は東京・町田市、女子は群馬・前橋市で開催される」です。
また、日程に間違いはありません。
なお、上記の記事はその箇所の修正を済ませたものです。
読者の皆さまと関係各位にお詫び申し上げ、訂正させていただきます。

2010年5月13日 (木)

[春のスポーツのシーズンに紹介したい青春小説]走れ!一瞬の風になれ

今年も中学入試シーズンが終わり、やがて春を迎える時期となった。まだ中学入試の熱気が冷めやらぬ、日本時間2月13日から3月1日にかけては、バンクーバーで「第21回・冬季オリンピック大会」が行われ、フィギュアの浅田真央選手の金メダルへの期待をはじめ、日本人選手団の各選手の健闘で国内も沸いた

そして、この3月の春休みには、テレビでも中継されている、「第82回・選抜高校野球大会(通称・春のセンバツ)」や、「第41回・全国高等学校バレーボール選抜優勝大会(通称・春の高校バレー)」などの、高校スポーツの春の祭典が盛り上がっている。

ほかにも各地で、各種目ごとに高校生や中学生の春の大会が行われている。桜咲く入学の時期を前に、いま“春のスポーツのシーズン”の真っ直中だ。

そんな時期ゆえに、お伝えしたい話題はいろいろあるのだが、今回はあえて、高校スポーツを題材にした、青春小説をここで紹介したい。

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▲幻冬舎文庫「走れ!T校バスケット部」(松崎洋著)。定価(本体495円+税)。

左上は、奥付発行日が2月25日となっている幻冬舎刊の文庫本「走れ!T高バスケット部」(松崎洋著)だ。本書はもともと、彩雲出版から発行されていた単行本が文庫化されたもので、口コミだけで30~50万部も売れたという、いま話題の本。

中学時代、バスケット部キャプテンとして関東大会2位の実績を残した主人公が、高校では全国大会上位の常連である名門校に進学。そこでの人間関係のもつれから、学校を辞めて都立高校に転入。そこで出会ったユニークな仲間たちと再びバスケットに打ち込み、かつて自分が在籍した名門校を都大会決勝で破るという物語だ。

バスケットボールの経験者や詳しいファンからは、プレーやゲームの記述にリアリティがないとか、あるいは現実にはありえない話だとか、やや辛口の批評も寄せられているようだが、とにかく痛快で単純明快なキャラクター描写やストーリー展開で、最初から最後まで、楽しく一気に読める。久々に爽快な読後感を味わえた一冊。小学生にも短時間で読めるはず。

もうひとつ右下は、昨年の夏に講談社から文庫本3巻が発行された「一瞬の風になれ」(佐藤多佳子著)。これも、2007年に吉川英治文学新人賞と本屋大賞をダブル受賞して話題になった、同社発行の単行本を文庫化したものだ。

こちらは陸上競技を題材に、サッカーから短距離走に転向した主人公が、同級生で天才的な短距離ランナーの親友と一緒に走ることで、自分の思った以上のスピードを身につけて他校のライバルに勝つ物語。これもタイトルのごとく、一瞬の爽快な風のような読後感があった。やはり小学生にも無理なく読めそうな一冊だ。

▼講談社文庫「一瞬の風になれ」(佐藤多佳子著)。定価:1巻(本体495円+税)、2巻(本体552円+税)、3巻(本体743円+税)。

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この春のスポーツのシーズンに、実際に各競技の大会を観戦するのも楽しいが、読書でその醍醐味に触れるのも面白い。素直な気持ちで新鮮な感動を味わうことができると、さらにスポーツが好きになったような気がする。

【初出:NettyLandかわら版2010年3・4月号】
(北 一成)

●付記

本誌前号でも紹介した共栄学園高の女子バレーボール部が、代々木体育館で行われている「春の高校バレー」で、3月24日現在、ベスト4まで勝ち上がっている。昨年夏の中学の全国制覇に続く、高校全国制覇も夢ではなくなってきた。どうなる、共栄学園?

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