NettyLandについて

  • netty

    NettyLandは「地球・子ども・学校をむすぶwebサイト」。子どもの未来にとって最良の出会いがあることを願い、日本全国の中高一貫校の情報を発信しています。

« 2008年2月 | メイン | 2008年5月 »

2008年4月21日 (月)

世界最高峰の日本フィギュアスケート 3月のフィギュアスケート世界選手権で浅田真央選手が金メダル獲得!

愛知県出身のスポーツ選手は、野球のイチロー選手をはじめ数多いが、最近の話題では、フィギュアスケートの浅田真央選手、安藤美姫選手の活躍が目立っている。

折しも、3月17日からスウェーデンで開催された世界選手権では、20日に行われたフリースケーティングで、浅田真央選手(愛知・中京大中京高)が逆転優勝を決め、日本女子選手としては5人目の金メダルを獲得した。日本勢による2年連続優勝は初めてという。昨年の覇者、安藤美姫選手(トヨタ自動車)は、残念ながら左足のけがの影響から自由の演技途中で棄権した。

この浅田真央選手と安藤美姫選手は、ともに名古屋市の出身。中高一貫校ではないが、中京大学附属中京高校に進学。幼少時から所属した名東フィギュアスケートクラブでの幼馴染みだという。2006年トリノオリンピックの女子シングルで金メダルを獲得した荒川静香選手(東北高出身)や、同4位の村主章枝選手(清泉女学院中高出身)といったトップスケーターを近い世代の先輩に持ち、その後を継いで、いまなお世界一を競い合う二人のスケーターが、ともに同じスケートクラブで幼い頃から切磋琢磨していたというのも、すごい話だ。

世界のトップになるには、もちろん大変な資質が必要だろう。しかし、それに加えて、こうした先輩やライバルと高い目標を持って競い合えるという、環境が育てるものもあるはずだ。

愛知県は全体にスポーツが盛んな県で、これまで中学・高校のレベルでは、多くのスポーツで全国トップレベルの活躍を見せている。本誌今号でも紹介している大成中(一宮市・共学校)の柔道の活躍などは非常に有名だ。また3月20日からは、「春の高校バレー」なども始まっており、そこには今年も星城高(豊明市・共学校)の男子チームが出場し、準優勝を果している

中高一貫の私学ではないが、桜花学園高(名古屋市・女子校)の女子バスケットは、全国最強レベルの強豪で、2007年度にも4年ぶり9度目の“全国三冠”を達成しているほどだ。

私立中高一貫校の多くは、基本的には「学業優先」で、スポーツで全国レベルをめざすケースは決して多くない。しかし、同じ学校に、そうした高い目標をめざす生徒(友人)がいたり、同じエリアの私学にそうした強豪チームがいることが、私立中高一貫校の生徒のクラブ活動にとっても、良い意味での刺激や励みとなる。

名古屋エリアを中心とした愛知県の私学には、そうした活気がある。全国レベルの大学進学実績をあげる東海中高や滝中高、名古屋中高などは、スポーツでもなかなかの活躍を見せているという。そうした前向きの気持ちを持って、それぞれが選んだスポーツで技術や精神力、チーム力の向上をめざして努力する。その過程で得られるものが、中高生時代のひとつの財産になるということは間違いない。

中学受験を乗り越え、中学に進学したときには、ぜひクラブにも思い切り打ち込んでみてほしい。新しい中学校生活が、きっと生き生きとしたものになるはずだ。

【初出:NettyLandかわら版3・4月号】(北 一成)

Sportsweb

フジテレビによる、「2008世界フィギュアスケート選手権大会」のサイト。3月19日から24日まで、連日、日本選手の活躍の放送が行われた。

2008年4月 4日 (金)

明日の「柔道ニッポン」~“ポスト谷亮子”を期待される私立高校生・中村美里選手~

Photo_2  国際的スポーツのなかでも、日本で生まれ、戦後から今日まで、日本が世界のトップレベルの水準を維持し続けてきた柔道は、いまも国民的スポーツのひとつといえるだろう。2007年は9月13日から16日まで、リオデジャネイロで「世界柔道」が開催された。



 結果として日本は前半戦で大苦戦。アテネ五輪金メダルの鈴木桂治選手や、井上康生選手など、優勝の期待がかかった選手が微妙な判定で惜敗し、重いムードに包まれた。とくに男子は3日目までメダルを得られないまま、ついに最終日に到るという厳しさ。


 しかし最終日、男子無差別級の棟田康幸選手(世田谷学園高出身)がオール一本勝ちで優勝。女子は初日の78キロ超級で準優勝にとどまった塚田真希選手(土浦日大高出身)が、無差別級ではみごと優勝。悲願の2階級制覇はならなかったものの、アテネ五輪に続く金メダル獲得で、「柔道ニッポン」の底力を見せてくれた。


 さらに、48キロ級の谷亮子選手が、アテネ五輪から2年のブランクを経て復活。みごと期待の「ママでも金メダル」を実現してくれた。しかも「世界柔道優勝7回目」という前人未到の大記録を更新。試合後のインタビューでは珍しく涙を見せ「2大会分嬉しい」と語っていたのが印象的だった。


 こうして最終日には「柔道ニッポン」の意地を見せ、女子は8回級のうち7階級でメダル獲得という成績を残した日本選手団だったが、さすがにこうした世界大会では、出場選手のなかでも実力派揃いの日本選手団にとっても、伯仲した試合のなかで、一瞬の隙をついて勝負が決する“接戦”ばかりだということを実感させられた。


 それほど「紙一重の差」で勝負が着いてしまう柔道という競技の厳しさと、そこでなお勝ち抜いていける選手の集中力や勝負強さを見ることができるのが、柔道観戦の醍醐味なのだろう。


 それにしても、日本の柔道選手にとっては、国内大会で勝ち抜き、世界大会の代表選手になることが大きな関門だ。前回のオリンピックや世界柔道の金メダル選手が、必ずしも次回の日本代表になれる保証はない。今回、みごと金メダルを獲得した谷亮子選手でさえ、4月の全日本選抜体重別選手権大会では決勝で福見友子選手に敗れ、論議の末、これまでの実績によって代表に選ばれたという経緯がある。


 その福見選手(筑波大学)は、実は高校2年生のときに谷(田村)亮子選手を破り、連勝を記録を「65」で止めた選手。今春の勝利で、谷選手から2回目の勝ち星をあげた初の選手となった。それほどの有望選手であっても、今回の世界柔道では代表になれず涙を飲んだ。それほど厳しい状況のなかで、なお「明日の柔道ニッポン」を担うべく修練を重ねているのだろう。


 そしてもう一人、この全日本選抜体重別選手権大会の女子48キロ級で、福見選手に敗れて3位になった中村美里選手は、現在、渋谷教育学園渋谷高校の3年生。谷選手のブランクの期間には国内で優勝も経験している期待の選手だ。こうした選手が私立中高一貫校に在籍していることが頼もしい。


 世界の女王としていまなお健在ぶりを見せた谷亮子選手を、いつか乗り越える期待を背負う、こうした選手が日本にはいる。それが「ニッポン柔道」にとっての希望だろう。


[初出:NettyLandかわら版2007年10月号]
(北 一成)



写真は財団法人・全日本柔道連盟のホームページ(http://www.judo.or.jp/top/)。国内外の大会結果や強化選手のプロフィールなどが掲載されているので、関心のある方は参照してほしい。

入試問題から学校を探る 理科の問題にみる十文字中学の教育理念

 「学ぶ。それは自ら興味を持ち、それを深く掘り下げていくこと。」十文字中学の学びの定義だ。あたりまえのことのように思われるかも知れないが、奥の深い言葉だ。与えられたことをそつなくこなす子は多いが、自らの興味に突き動かされて探究心を持ってものごとに取り組む子はどれだけいるのだろうか。欲しい情報はいとも簡単に手に入り、ともすれば大人と同じように時間に追われる日々を過ごすことが多い子どもたちが増えている状況にあっては、一番難しい課題となってしまったようにすら思える。この難しい問題に正面から取り組んでいるのが十文字中学だ。

Hotnews10

 まずは問題に目を通してみて欲しい。ドアイアイスをテーマにした母と子の会話からはじまっている。問題を解くにあたって、この会話文が特別必要なわけではない。しかし、これがこの入試問題の肝であり、受験生の頭を「自ら考える」モードへと切り替える役割を担っているのである。

実際の入試では、この後すぐに、問題にあるような3つの実験が受験生の前で行われ、それを見せた後3つの問いに答えさせている。問題そのものは実験がなければ解けないわけではない。しかし、敢えて実験を観察させているのだ。知識の量で受験生の能力をはかるのではなく、まずは「なんだろう?」「なぜだろう?」という疑問を持つことを出発点として、起きたことをつぶさに観察し、自分なりに仮説をたてた上で良く考えて結論を導き出すということを求めている。こうした科学的なものの見方や考え方の大切さを入試を通して受験生に実体験させているのだ。単にふるいにかけるための入試ではなく、十文字中学での学びそのものを体験してもらうという、受験生に対する優しさに富んだ内容になっているのである。

 入試という枠組みの中にあってさえ、受験生に興味を持たせ、学ぶ意欲を刺激し、自ら考えられるような環境を設定するという労を惜しまない十文字中学。普段の授業においても「学ぶ意欲を育て、自ら考え、創造する力を養っていく」ための工夫が数多くなされているだろうということは想像に難くない。

[初出:NettyLandかわら版10月号]
(藤崎正彦)

入試問題から学校を探る 社会の問題にみる鷗友学園の教育理念

近年めざましい進学実績をあげ、進学校としての地位を確立した鷗友学園。その実績の裏にあるものは、来る大学入試に備えるための「先取り学習」や「受験指導」ではない。ものごとをどのように捉え、知識や情報を活用し、自分なりに考え、表現をすることで整理し、解決へ向かうという「真の思考力」の養成が生み出した結果の一部が進学実績となって現れているのだ。

そもそも戦後日本の学習指導要領では、社会科は体験学習を重視した科目であったはずだ。しかし、知識の獲得に追われることの方が多くなり、結果として社会科という科目から本来学ぶはずだった本質的な部分が隅に追いやられることになってしまっているのが現状ではないだろうか。ここに警鐘を鳴らし、正面から立ち向かおうという姿勢が鷗友学園の入試問題の端々に見て取れる。

知識を単に頭の引きだしにしまい込んでしまうのではなく、それらを元に「なんでなんだろう」と世の中に目を向ける。これこそが新しい学びと思考力を育てるための出発点であり、鷗友学園が大切にしているものであると言えよう。

さて本年の入試問題は、地理、歴史、公民の3分野から満遍なく出題されているが、今回は公民の問題を取り上げることにする。ここでは現代日本の民主政治の抱える問題点を様々な角度から取り上げている。

まずは民主主義の代名詞とも考えられている多数決という名の暴力について考えさせ、問3では法律案のほとんどが立法府の国会議員によってではなく、行政府によって作られているということに目を向けさせている。国民の代表者である国会議員の法律案が成立しにくい状況であるということは、国民主権の原則から考えると、現在の行政主導の政治は民主政治のあり方としていかがなものかという投げかけだ。さらに在日アメリカ軍の基地が沖縄に集中しているのにはどんな理由があり、その移転問題で世間が騒ぐ背景には何があるのか、と次から次へと考えることを要求している。これらの問いは入試問題のひとつの設問としてではなく、世の中の動きに広く目を向け、興味、関心を持ち、普段の学習から得られた知識と結びつけ、問題を探り出したり、自分なりの解決策を考えたりすることの重要性を受験生に提示しているのだ。そして最後にまた、はじめに投げかけておいた数の論理による暴力について考えさせるという、手を抜かせない構成になっている。

徹底的に考えさせ、表現させることによって「社会の中で創造的に生きる、力強く、明るい女性」を育てる鷗友学園。その充実した学園生活は想像に難くない。

[初出:NettyLandかわら版11月号]
(藤崎正彦)

0711oyu1 0711oyu2_2 0711oyu3 0711oyu4 0711oyu5 0711oyu6

最近のトラックバック